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弁護士ブログ

弁護士ブログ「あけましておめでとうございます」甲斐野正行

2020.01.06

 皆様 あけましておめでとうございます。
 令和になって初めての正月ですが、当事務所は今日が仕事始めです。
 昨年に引き続き本年もよろしくお願いいたします。
 今年は、土日の関係で、1月6日が仕事始めという方が多いかと思います。神社では、企業の新年参拝が1月6日に集中し、予約を受けきれないところも多いようです。

 さて今年は、いきなりゴーンさんの海外密出国という大きな話題がありましたが、それはとりあえずおいておくとして、重要な法改正の動きがあり、準備が必要です。

 まずは、2月から、全国高裁所在地の地裁本庁(広島地裁もその一つ)等で、民事訴訟手続のIT化においてウェブ会議等を活用した争点整理手続の運用(フェーズ1)が始動します。

また、4月1日からは、いよいよ改正債権法が施行されますし、家族法関係では新設された配偶者居住権及び配偶者短期居住権等が施行されます。

 また、民法関係では更に、所有者不明土地問題など特に不動産関係で時代の変化とともに不都合な問題が認識されてきたことから、共有制度や財産管理制度、相隣関係の見直し等が議論されており、今年中に改正の目処をつけることになりそうです。

  http://www.moj.go.jp/content/001284667.pdf

 所有者不明土地問題というのは、次のような問題です。

 たとえば、ある土地を民間、あるいは、行政が長期賃借したい、取得したいというときに、その土地の所有者を登記簿で調べたところ、名義人は何十年も前に死亡し、その相続人10名のうち2名の連絡先は判明したが、残りの8名は所在不明であった場合です。
判明している2人だけでは土地の処分を決めることはできず、相続人10名全員の同意をもらいたいところですが、所在不明の8名についてはそれが現実には困難です。そこで、現行法上は、所在不明の8名全員に財産管理人をつけるという方法があるのですが、これは手続が面倒ですし、財産管理人の報酬など費用も馬鹿になりません。こうした土地が全国に多数にのぼり、不動産の有効活用が阻害されているという現実があります。

 そこで、次のような法改正が検討されています。
  ① 土地の所有者が死亡したときは、相続の登記を義務づけるという案
   さらにはその不履行には制裁を科すべきとの案
  ② 遺産分割の時期を制限する案
  ③ その土地についてだけ1名の管理人を選任するという案
   (不明者ごとではなく、物件ごとに1名の管理人をつける)
  ④ 土地所有権の放棄制度を設けるという案
 など。

 所有権という基本的な財産権に大きな制限をもたらすことになりますので、なかなか難しいところも多く、弁護士会では、現在、中間試案案についてのパブコメに大わらわというところです。

                                           以 上