小澤亜季子さんの「退職代行」(SB新書)という本を読みました。
著者の小澤さんは弁護士なのですが、ご自身の辛い経験から退職代行サービスを始めた経緯であるとか、ブラック企業の見分け方とか対応策であったり、辞めるに辞められない背景など、詳細に記載されています。
退職代行というと、「自分で直接辞めると言い出す勇気がない人が利用するサービス」という印象が強かったのですが、昨今の人手不足のせいか、辞めると意思表示しても会社側から引き止められ、辞めることを許されない事態に対応する、といったところも大きいようです。
それでは、誰に退職代行を頼むか、というところですが、弁護士でない、いわゆる非弁業者に頼むと、会社側が弁護士をつけたりすると全く太刀打ちできなくなり、「弁護士にお願いしてください」などと逃げられ、結局、弁護士の出番となるということです。会社側から、弁護士としか話さないと言われれば、非弁業者は何もできなくなるわけで、今後、退職代行をお願いしようとする方は、この点も考えて、誰に頼むかを決めて欲しいところです。
この本は、退職代行についてのことだけでなく、これからの働き方と幸せになる人生観なども熱く論じられています。
色々な事情で会社を辞めたいと考えている方や、辞めようかどうか迷っているという方は、一読してみられると良いかもしれません。