山縣亮太選手が昨日(6月6日)鳥取市で開催された布施スプリント男子100m決勝で、サニブラウン選手の記録を0秒02上回る9秒95の日本新記録で優勝しました。
以前のブログでも触れていましたように、山縣選手は、私の母校で、現在監事を務める学校法人修道学園修道中高の出身であり、ずっと気に掛け、陰ながら応援していました。
中高の頃から既に抜きん出ており、学校の体育祭では、速すぎて勝負にならないので、ハンディのために、彼一人だけ長い距離を走るように別のところからスタートさせるコース設定をしていたけど、それでも勝ってしまうほどだったと聞いています。
ご存知のとおり、前回リオ五輪の400mリレーのメンバーとして銀メダルに輝き、2017年には10秒00をマークして9秒台突入も、と期待された矢先、怪我をしてしまい、復帰した後も、本来の東京五輪前年であった2019年に肺気胸を患って戦線離脱を余儀なくされました。
年齢的にも微妙なところに差し掛かってきていましたので、大丈夫だろうかと心配していたのですが、東京五輪本番を目前に控えた今大会で見事に復活を遂げてくれました。
4月の織田記念では優勝はしたものの、10秒14で五輪標準記録には届いていなかったのですが、今大会では、予選時点で五輪標準記録の10秒05を突破する10秒01を記録し、更に決勝では9秒台どころか、日本新記録まで。
記録という意味では、追い風秒速2.0mという参考記録ギリギリの好条件にも恵まれましたが(追い風秒速2.0mを超えると参考記録とされ、正式な記録になりません。)、運も実力のうちですし、記録にはつきものの話です(桐生選手が9秒98の当時の日本新記録を出したときも追い風秒速1.8mでしたし、逆に、山縣選手自身、追い風に邪魔されて五輪標準記録をなかなか突破できずにいました。)。
ここまで来るのにさぞや苦労があったと思われ、特にこのコロナ禍では練習にも多くの制約があったでしょうから、その努力には頭が下がります。
いよいよ昇り鯉で頑張ってほしいものです。
これで9秒台を出した選手が、桐生、サニブラウン、小池、山縣の4選手となり、誰が代表となるか、いよいよ混戦となりますね。
コロナ禍で五輪の開催自体が危ぶまれる状況ではありますが、選手たちにとってはもしかしたら人生で二度と巡ってこないチャンスかもしれず、何とか無事に活躍の場を迎えさせてあげたいと思います。